「As Depths Stir」という曲をリリースしました。現在は、YouTubeのみでお聴きになれます。
「過去から現在に至るまでの葛藤と模索が未来を力強く切り拓いていく」というイメージを、叙情詩的に表現したくて制作しました。この曲には、映画やゲームのように、一曲の中に物語が詰まっているような作品を作りたいというインスピレーションを込めています。
曲を作り始めるとき、ファイル名にはいつも日付を入れるのですが、この曲には約8ヶ月前の日付が残っています。春が始まる頃に作り始め、今はもう冬が近づく季節。このタイミングでようやく完成しました。
エピックなサウンドを目指し、オーケストラやコーラスを加えた重厚なバンドサウンドに仕上げたいと思いながら制作してきました。もともと歌ものバンドで鍵盤を弾いてきたこともあり、バンド編成を思わせる曲をずっと作りたかったのですが、それをインストで表現するのは私にはなかなか難しく、試行錯誤の連続でした。ストリングスやブラス、コーラスを加え、より奥行きのあるサウンドを追求するために、自分で弾けないギターの音も前に出してみたことが大きなチャレンジでした。
DTMを始めたばかりの頃、こうした楽曲のイメージをひとりで打ち込みで表現するのは技術的に難しく、結果として完成まで時間がかかりました。まだまだ足りない部分も感じていますが、今回は頭の中で鳴っていた楽器をすべて入れられたので満足しています。当初はもっと多くの音を詰め込んでいましたが、仕上げの段階でかなり削りました。いままではこうした取捨選択が難しかったのですが、今回は少し客観的に手が入れられた気がして、自分の成長も感じています。
ぜひ聴いてください。この曲はロイヤリティフリーではなく、リスニング専用の楽曲です。お気に入りの再生リストに加えて、たびたび聴いていただけたら嬉しいです。